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2009 年度 実績報告書

心臓・大血管発生におけるイノシトール三リン酸受容体の組織特異的機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21791004
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

内田 敬子  慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (50286522)

キーワード発生・分化 / シグナル伝達 / 再生医学 / 循環器・高血圧 / 動物
研究概要

1型および3型のイノシトール三リン酸受容体(IP_3R1,IP_3R3)遺伝子の機能を全身において欠損させたダブルノックアウトマウス(DKO)では、二次心臓領域および血管の発生異常が認められたが、発生全体の遅れが顕著であったため、心血管発生におけるIP_3R1,IP_3R3の機能を明確にすることができなかった。初年度は、二次心臓領域由来の心臓発生におけるIP_3R1,IP_3R3の役割を解析することとした。研究協力者より、IP_3R1^<lop/+>,IP_3R3^<-/->,TbxlCreマウスの提供を受け、交配により、IP_3R1^<loxp/loxp>IP_3R^<-/->、TbxlCre:IP_3R1^<+/->IP_3R3^<-/->を作製した。IP_3R1^<loxp/loxp>IP_3R^<-/->とTbxlCre:IP_3R1^<+/->IP_3R3^<-/->を交配し、胎生9日から11日にかけてTbxlCre:IP_3R1^<loxp/->IP_3R^<-/->を形態学的に解析中である。
血管特異的IP_3R1, IP_3R3CDKOの作製に時間を要するため、IP_3R1, IP_3R3DKOにおける血管発生マーカーの発現をin situ hybridizationおよび免疫組織化学法で解析したところ、vasculogenesisマーカーの発現は保たれていたが、angiogenesisマーカーの発現が低下していた。
本研究は、IP_3R1,IP_3R3が心血管発生においてどの組織に特異的に機能するかを明確にし、IP_3R1,IP_3R3を介したシグナル伝達機構を分子レベルで解析することが可能になる。本研究の成果は、先天性心疾患の発症機構を明らかにし、発症予防や再生医療を含む治療への応用につながる発生学的基盤の一部となる点で重要である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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