Williams症候群は、心奇形、特有の顔貌、認知機能障害を呈する。7q11.23領域の1.4-1.6Mbのヘミ接合体欠失で生じ、その欠失範囲と認知機能障害の重症度との関係が注目されている。本研究は、Williams症候群患者の欠失範囲をアレイ比較ゲノムハイブリダイゼーション法で解析し、1名の患者に4.2Mbの非典型的欠失を認めた。非典型的欠失例の発達指数は14で、他の患者の平均48.8に対し有意に低値であった。4.2Mbの欠失領域には神経修復に関与するHSPB1始め、神経発達に関連する遺伝子が含まれる。欠失範囲から将来の認知機能障害の重症度を予測できる可能性が示唆された。
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