研究概要 |
ASNase投与中の小児では,急性膵炎の臨床症状を認めない症例でも,トリプシンなどの膵酵素値および膵分泌性トリプシンインヒビターが上昇しており,subclinicalな膵炎が生じている可能性が示唆された。α1-アンチトリプシンおよびα2-マクログロブリンなどのantiproteaseが減少していたことから,膵障害に関係する防御機構が減弱していることが判明した。また一度ASNase薬剤性膵炎を発症したでは,octreotideを併用投与することで膵炎の再発を予防できることも明らかになった。
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