1.早産児におけるAdiponectin(ApN)とインスリン感受性との関連に関する検討 筑波大学附属病院の倫理委員会の審査後に検体の登録を開始した。現在までに早産appropriate-for-gestational age(AGA)児90例(目標100例)、早産mall-for-gestational age(SGA)児40例(目標100例)のインフォームドコンセントを得ることができ、現在も登録作業を行っている。また登録症例に関しては適宜ApNなどの測定を行い、中間的な結果として早産児においてApNは、出生後体重増加に伴って修正1か月までは増加し正の相関をみとめるがそれ以降は低下すること、修正12か月のApNは修正1か月以降のApNに依存することを発見し、第54回未熟児新生児学会で報告した。また早産SGA児において、修正満期までに体重がCatch upした群とCatch upしていない群においてApNは出生時に有意差はないが、修正満期時には有意にCatch upした群がApN高値であり、早産AGA児群と比較しても高値であることが明らかとなり、今後報告する予定である。 2.正常日本人におけるApN遺伝子多型の頻度に関する検討 筑波大学人間総合科学研究科の倫理委員会の審査後に登録を開始した。現在までに200例ほどの正常妊婦からのインフォームドコンセントを得ることができ、現在も登録作業を行っている。インフォームドコンセントを得られた臍帯血は適宜、ApN遺伝子多型の検索を行っており、今後臍帯血ApNの測定を行っていく予定である。
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