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2011 年度 実績報告書

低酸素性虚血性脳症における神経細胞の樹状突起に発現する電位依存性チャネルの制御

研究課題

研究課題/領域番号 21791040
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

有光 威志  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (60383840)

キーワード樹状突起 / 電位依存性チャネル / 神経細胞 / 小児科学 / 新生児医学
研究概要

低酸素性虚血性脳症は、周産期の呼吸循環不全などによる低酸素・虚血による脳障害であり、胎内感染症がその原因となることがある。また、低酸素性虚血性脳症の発症メカニズムとして、様々な炎症性サイトカインの重要性が示唆されている。リポ多糖は、大腸菌由来のエンドトキシンであり、母体への投与により、胎児に様々な炎症性サイトカインを誘導し、循環障害と脳障害を引き起こすことが知られている。
本年度は、in vivoにおける炎症性サイトカインによる新生児の脳障害を調べるため、動物モデルを作成した。妊娠マウスにリポ多糖を腹腔内投与し、出生したマウスを還流固定した後に、脳をパラフォルムアルデヒドで固定した。その後、凍結切片を作成し、その切片を、グリア細胞のマーカーであるGFAP、ミクログリアの活性化に重要なタンパク質であるIba1、オリゴデンドロサイトのマーカーであるMBPに対する抗体などを用いて蛍光免疫染色を行い、共焦点顕微鏡で観察した。還流固定の有無、凍結切片の厚さなどを検討し、還流固定を行い、凍結切片の厚さは10μmの条件が最適であることが判明した。しかし、日齢2より若いマウスでは、安定した結果を得るためには、さらに詳細な条件検討が必要と考えられた。
経時的な脳障害の程度を経時的に調べるため、日齢2から日齢21までのマウスを対象に上記実験を行った。
これまでの研究から、炎症性サイトカインが新生児のオリゴデンドロサイトを障害することは報告されているが、その詳細なメカニズムや、ミクログリアなどオリゴデンドロサイト以外の細胞に対する影響は、いまだに不明な部分が多い。本研究の結果は、炎症性サイトカインによる脳障害のメカニズムを明らかにできる可能性がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Functional hemispheric specialization in processing phonemic and prosodic auditory changes in neonates2011

    • 著者名/発表者名
      Arimitsu T, et al
    • 雑誌名

      Frontiers in Psychology

      巻: 2 ページ: Article 202, 1-10

    • DOI

      10.3389/fpgsyg.2011.00202

    • 査読あり
  • [学会発表] 在胎週数による新生児の音声誘発脳反応の変化2011

    • 著者名/発表者名
      有光威志
    • 学会等名
      第56回日本未熟児新生児学会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム(東京都)
    • 年月日
      2011-11-14
  • [学会発表] 近赤外分光法による早産児の音声誘発脳反応2011

    • 著者名/発表者名
      有光威志
    • 学会等名
      第47回日本周産期・新生児医学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道)
    • 年月日
      2011-07-11

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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