• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

パニック障害の集団認知行動療法の効果検討

研究課題

研究課題/領域番号 21791147
研究機関昭和大学

研究代表者

高塩 理  昭和大学, 医学部, 助教 (00384256)

キーワードパニック障害 / 広場恐怖 / 薬物療法 / 認知行動療法 / 治療因子
研究概要

昭和大学病院附属東病院にて加療中のパニック障害患者を対象に,通常治療群と集団認知行動療法追加群にグループ分けを行い,集団認知行動療法の効果について検討した。両群の対象者には,自己記入式質問紙と客観的質問紙を治療前後に施行することで,効果の差異を明らかにするため、パニック障害の主要評価項目はパニック障害重症度評価尺度日本語版(PDSS-J)とし、また副次評価項目として,Mobility Inventory (MI)やFear Questionnaire (FQ)やAgoraphobic Cognitions Questionnaire (ACQ)やBody Sensations Questionnaire (BSQ)などの評価尺度を用いた。通常治療群は薬物治療を中心とした日常診療を行い,認知行動療法群と同時期に同じ質問紙を含めた精神状態の評価を施行した。認知行動療法群は診断面接1回(個別,45分/回),集団認知行動療法10回(集団,90分/回),治療後面接1回(個別,45分/回)の計12セッションを1クールとした。集団セッション10クールを実施した。構成であるが,心理教育としてパニック障害の症状や病態や治療法などの講義30分間,認知療法と行動療法の実践60分間とした。前半5回は主に認知療法的アプローチを中心として,後半5回は主に行動療法的アプローチとする。平成22年度は集団認知行動療法追加群は2グループ施行した。男性6名、女性6名の合計11名が参加を表明したが、うち男性1名は途中で脱落となった。それ以外のメンバーは積極的に参加し、パニック障害の症状の緩和および改善が見られた。まだ数が少ないため解析は不十分であるが、通常治療群と比較して集団認知行動療法追加群は日常生活の行動範囲が拡大していたことから、集団認知行動療法による治療効果があったと考えられる。特に通常治療で行われている薬物療法では改善しにくいと従来言われている広場恐怖の症状に効果的であった。これは、当初の予想通りの結果であり、これからデータを蓄積し解析を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 社交不安障害 社交不安障害とパニック障害2010

    • 著者名/発表者名
      高塩理
    • 雑誌名

      精神科

      巻: 17 ページ: 122-128

  • [図書] うつ病の力動的精神療法2010

    • 著者名/発表者名
      高塩理
    • 総ページ数
      206-237
    • 出版者
      金剛出版

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi