薬物依存症におけるvacuolar protein sorting34(Vps34)を中心としたhigh voltage-gated calcium chahnel (HVCC)の発現変化についてしたま症におけるHVCCの関与について条件づけ場所嗜好性試験法により検討じたところ、覚せい剤(Methamphetamine)ならびに麻薬(morphine、cocaine)こよる精神依存は、L型HVCC阻害薬のnifedipineにより用量依存的かつ意に抑制され、さらに精神依存を獲得した動物の側坐核においてL型HVCC蛋白質の有意な発現増加が認められた。したがって物存症ではHVCCを介した細胞内Ca^2+応答の亢進が引きこされることが明らかとなった。次に、HVCC発現調節機構について検討する目的で、細胞内小胞輸送に関与するVPs34の変化について検討したところ、精神依存獲得動物の側坐核においてVps34蛋白の有意な発現増加が認められた。また、Vps34の阻害剤LY294002の処置により精神依存形成の抑制が認められ、さらには、細胞膜画分におけるHVCC蛋白質の発現増加も有意に抑制された。一方、mRNA倉盛阻害楽であるactinomycine Dならびに蛋白質合成阻害楽であるactinomycineの処置により、依存性薬物によるHVCC mRNAおよひ蛋白質発現増加は有意に抑制された。これらの結果より、依存性薬物はHVCCの合成亢進をったVps34による細胞内小胞輸送の促進を誘導し、細胞内Ca^2+応答の亢進を引き起こすと考えられ、これら`の機序が薬物依存症に重要な役割を担っていると推察される。また、これらの研究成果より、平成21年度の研究目的・計画は、達成できたと考えられる。
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