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2010 年度 実績報告書

双極性障害モデル動物を用いたGABA神経系におけるミトコンドリアDNA異常の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21791157
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

窪田 美恵 (坂下 美恵)  独立行政法人理化学研究所, 精神疾患動態研究チーム, 専門職研究員 (90344035)

キーワードmitochondria / polymeraseγ / mtDNA / GFP
研究概要

双極性障害モデルマウスを用いて、欠失ミトコンドリアDNA(△mtDNA)とミトコンドリア呼吸鎖障害を指標に双極性障害における脳内責任部位、細胞種を探索するため、ミトコンドリア構成タンパク質に対する抗体染色法を確立した。
本年度は、前年度までに確立した方法に従って4例についてモデルマウスと野生型との比較を行った。核DNAにコードされるsuccinate dehydrogenase : SDHに対する抗体とmtDNAにコードされるcytochrome oxidase : COXに対する抗体のそれぞれに異なる波長域を持つ蛍光二次抗体を用いて検出したところ、モデルマウスの複数の神経核において、同腹の野生型に比べ、有意に多くCOX抗体に由来するシグナルが弱い細胞が見つかった。この細胞でも核DNAにコードされるSDH由来のシグナルは残っていることから、ΔmtDNAが蓄積した結果であることが示唆された。また、新鮮凍結サンプルにおいてCOX・SDHの酵素活性を利用した活性染色法を確立した。抗体染色にてCOX陰性細胞が確認された部位を含むブロックを作成した後、薄切することにより、8μmの薄い切片を作成することができ、モデルマウスではCOX陰性細胞が確認できた。また、COX陰性細胞の細胞腫を同定することを目的として、GABA合成酵素であるグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD67)遺伝子をプロモーターとして緑色蛍光タンパク質(GFP)を導入したマウスと双極性モデルマウスとを交配し、GABA細胞にのみGFPを発現し、さらに△mtDNAが脳内に蓄積するマウスの系統を樹立した。このマウスを用いてGFP発現細胞を脳組織から単離する手法を検討した。成獣の脳組織から神経細胞を分離することは非常に困難であり、数種類のバッファー、ホモジナイズ条件等を検討した。まず、GABA神経細胞を多く含む線条体200mgの組織から単離することを試みた。約25週令のマウスでは、数万個の細胞から100個程度のGFP陽性細胞を単離できる条件を確立した。

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公開日: 2012-07-19  

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