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2010 年度 実績報告書

未線維化タウ病変を標的とした画像診断薬ならびに治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21791158
研究機関独立行政法人放射線医学総合研究所

研究代表者

丸山 将浩  独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 主任研究員 (80396481)

キーワードタウオパチー / ビトロネクチン / 線維性封入体形成機構 / 未線維化タウ病変
研究概要

1.タウ線維化に関わる鍵分子の同定と線維性封入体形成機構の解明
タウオパチー病変形成機構の中核的役割をなす線維性封入体形成メカニズムは未だ明らかにされていない。またタウオパチーモデルマウスの未線維化タウ病変を形成する領域では細胞脱落を起こし易いというマクロ病理学的な傍証を得ているも、未線維化タウ病変が本当に細胞死に直結するのかも明らかになっていない。そこで上述の疑問点を解明する為に線維形成に密接に関与するタンパクを同定し、同タンパクを操作して未線維病変形成モデル動物の作製・評価を行いタウオパチー病因論の確立を目指すべきと考えた。ヒトとモデルマウスとを対比させ病理学的組織染色実験を行ったところ、共通して線維化に影響する鍵分子がビトロネクチン(Vn)である事を見出した。線維化タウ封入体にはリン酸化タウとVnが共局在している一方で、未線維化病変にはリン酸化タウとVnが会合していない事を確認した。これらの結果を勘案するにタウ線維化に至るシグナルカスケードにおいて、リン酸化タウとVnが会合する上で何らかの調節分子が存在するものと見込んでいる。
2.未線維化タウ病変モデルマウスの作製とタウオパチー病因論の確立
申請者が提唱している上記仮説の妥当性を確認する上で、Vn遺伝子を欠失或いは過剰発現したマウスとタウオパチーモデルマウスを掛け合わせて未線維化或いは過剰線維化タウモデルマウス作製を現在試みている。線維性封入体と未線維化タウ病変をそれぞれ縦断的にモニターして疾患モデルとしての相違を観察し、タウオパチーにおける新規診断・治療ターゲットの是非を見極めようとしている。このような過程を踏襲する事を通じて、意義のある有益なタウオパチー診断治療薬開発に結び付けたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] In-vivo visualization of key molecular processes involved in Alzheimer's disease pathogenesis : Insights from neuroimaging research in humans and rodent models.2010

    • 著者名/発表者名
      Higuchi M, Maeda J, Ji B, Maruyama M, Okauchi T, Tokunaga M, Ono M, Suhara T.
    • 雑誌名

      Biochim Biophys Acta.

      巻: 1802 ページ: 373-88

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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