1)膝関節軟骨のt2値計測における至適撮像条件の検討。 健常ボランティア3名による膝関節軟骨のt2値計測における至適撮像条件の検討を行った。t2値計測に大きく影響を与えると考えられるスライス厚、TR値、バンド幅を変化させ、測定値に最も誤差の少ない条件を検討した。スライス厚では3、4、5mm、TRは1230、1500、2000、2500msec、バンド幅は40、80、120、160Hzと変化させた。MRIコンソール上で、膝関節矢状断像にて関節軟骨にROIを設定し、10ヶ所程度でt2値を計測した。撮像条件ごとに標準偏差を算出し、最も誤差の小さいものを至適撮像条件と決定した。検討結果よりは、スライス厚3mm、TR2000msec、バンド幅120Hzが最適とされた。 2)健常ボランティアによる膝関節関節軟骨のt2値計測による評価。 健常ボランティア80名ほどに対して上記撮影条件にて膝関節に対して撮像を行った。年齢は18歳から60歳ぐらいまでとした。健常ボランティアからは、年齢、性別、体重、BMI、運動歴などを聞き取った。今後(平成22年度)は、関節軟骨のt2値に対して年齢、性別、体重などとの関係を検討していく予定である。
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