1)健常ボランティアによる膝関節関節軟骨のt2値計測による評価 前年度で検討した至適撮影条件で健常ボランティアを募り膝関節に対してMRI撮像を行った。年齢は18歳から60歳ぐらいまでとした。健常ボランティアからは、年齢、性別、体重、BMI、運動歴などを聞き取った。膝関節でのMRI冠状断像で、大腿骨および脛骨内顆、外顆に関心領域を設定し、t2値の計測を行った。年齢との関連では、加齢とともに大腿骨および脛骨の関節軟骨t2値が有意に上昇した。性別との関連では、女性において、大腿骨および脛骨内顆のt2値が有意に上昇した。体重、BMIとの関連では、大腿骨内顆のt2値が有意に上昇した。運動歴との関連は認められなかった。 2)変形性膝関節症患者(早期)のt2値計測による評価 変形性膝関節症患者の膝関節に対してMRI撮像を行った。変性が疑われる関節軟骨ではt2値が上昇する傾向が認められた。また、関節軟骨をみると局所的なt2上昇域が認められ、t2mapping画像で確認された。
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