[研究の目的] 子宮筋腫がエストロゲン依存性腫瘍であることを利用して、エストロゲンレセプターを画像化したFES-PET検査を用いてGnRHagonist療法の効果を予測することが可能かどうかを検討した。 [研究実施計画] MRIで典型的子宮筋腫と診断された症例10例に、FES-PET、FDG-PET検査を行い、その後GnRHagonist療法を行った。全例で月経の停止、貧血の改善は認められ、子宮筋腫の縮小の度合いを効果判定とした。 FES-PET検査とFDG-PET検査でのデータは筋腫内での平均SUV値を使用し、もとの筋腫の体積を100%とした場合の治療後の体積を求めた。 10例中、7例に縮小を認め、それらのFES-SUV値は高い傾向にあった。また50%以上縮小したものを著効群とするとそれ以外に比べて、かなり高いFES-SUV値を示した。 同時に施行したFDG-PET検査のSUV値は一定の傾向は認めなかった。 MRI検査では、GnRHagonist療法は効果が期待できる群に入る症例の中でも、MRI検査に加え、FES-PET検査を行うことで著効群と無効群が予測できるかもしれないことが示唆された。
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