研究課題
線量計算アルゴリズムによる線量分布差違は、iPlan-XVMC(BrainLab)とEclipse-Batho powerlaw(Varian)の間で比較を行った。アイソセンターに対する線量処方であれば、算出されるモニターユニット値の差が両者の間で2%未満であることが分かった。これにより治療計画装置をEclipseからiPlanに変更することが可能となった。固定具の精度検証は、BodyFIX(medical intelligence)を対象として行った。Exact X-ray systemの併用により、システマティックエラーは腹背、頭尾、左右いずれの方向も0.5mm未満、ランダムエラーも1mm未満ときわめて高い精度を得ることができた。以上2項目の検討結果により本年の研究計画予定のとおり、肺定位放射線治療に用いるシステムを完全にNovalisシステムに移行することができた。臓器移動に関しては、肺定位放射線治療を行った8症例において検討した。それぞれの症例において治療計画および治療中2回の合計3回の4次元CTを撮像し、肺腫瘍の呼吸性移動の日内変動および日間変動を検討した。上葉における日内変動は1.0mm以下であったのに対し、下葉では3.4mmと大きかった。日間では背腹および島尾方向の変動が左右方向に比較して大きい傾向であった。以上により治療期間中の臓器変動はあまり大きくないことを示すことができた。予定していた線量制約の検証は十分に行うことができなかったため、次年度に再度取り組むこととする予定である。
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