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2010 年度 実績報告書

イミダゾリン受容体サブタイプの網羅的分子プローブ開発

研究課題

研究課題/領域番号 21791231
研究機関独立行政法人放射線医学総合研究所

研究代表者

河村 和紀  独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 主任研究員 (50401766)

キーワード放射性薬剤 / PET / 分子プローブ / イミダゾリン受容体 / 分子イメージング
研究概要

本年度は、[^<11>C]FTIMDの前臨床研究としてサル脳によるインビトロオートラジオグラフィ及びPET測定を行った。インビトロオートラジオグラフィでは、[^<11>C]FTIMD集積はI_2受容体分布を示し、コールド体及びI_2受容体高親和性リガンドBU224により集積が消失し、I_2受容体への特異的結合を示した。また、[^<11>C]FTIMDを用いたサル脳PET測定では、放射能集積がI_2受容体分布を示し、BU224負荷により集積が減少し、インビボでもI_2受容体への特異的結合を示した。よって、[^<11>C]FTIMDを用いたPET測定は、I_2受容体濃度の変化する中枢神経系疾患の診断薬として期待される。
次に、イミダゾリン受容体は末梢でも広く存在していることが分かっており、特に肝臓や膵臓に存在し、糖尿病や高血圧などのメタボリック症候群について研究が進められている。そのため、I_2受容体PET用分子プローブの末梢でのインビボ評価を行った。[^<11>C]FTIMDについてはマウスPET測定により肝臓や膵臓でもBU224負荷により放射能集積が減少し、I_2受容体への特異的結合を示したが、肝臓及び膵臓では放射性代謝物の影響を受けやすいことが分かり、[^<11>C]FTIMDは末梢では適していなかった。さらに、I_2受容体選択的リガンドを探索し、2つの新しいPET用分子プローブ([^<11>C]metrazoline、[^<11>C]TEIMD)を開発した。[^<11>C]TEIMDは標的臓器への集積が低かったが、[^<11>C]metrazolineは肝臓や膵臓の集積が高く、BU224負荷により放射能集積が減少し、I_2受容体への特異的結合を示し、また、肝臓や膵臓でも放射性代謝物の影響受けにくいことが分かった。[^<11>C]metrazolineは末梢臓器でのI_2受容体濃度の変化する疾患の診断薬としての応用が期待される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] In vivo and in vitro imaging of I_2 imidazoline receptors in the monkey brain.2011

    • 著者名/発表者名
      河村和紀(第一著者)
    • 雑誌名

      Synapse

      巻: 65 ページ: 452-455

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Imaging of I_2-imidazoline receptors by small-animal PET using 2-(3-fluoro-[4^<-11>C]tolyl)-4,5-dihydro-1H-imidazole([<11>^C]FTIMD).2010

    • 著者名/発表者名
      河村和紀(第一著者)
    • 雑誌名

      Nuclear Medicine and Biology

      巻: 37 ページ: 625-635

    • 査読あり
  • [学会発表] 末梢でのI_2イミダゾリン受容体を評価するPET用プローブの開発2011

    • 著者名/発表者名
      河村和紀(代表)
    • 学会等名
      日本薬学会第131年会
    • 発表場所
      ツインメッセ静岡(静岡県)
    • 年月日
      2011-03-30
  • [学会発表] 超高比放射能[^<11>C]FTIMDを用いたラット脳PET測定によるイミダゾリンI_2受容体イメージング2010

    • 著者名/発表者名
      河村和紀(代表)
    • 学会等名
      第50回日本核医学会学術総会
    • 発表場所
      大宮ソニックシティ(埼玉県)
    • 年月日
      2010-11-11

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公開日: 2012-07-19  

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