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2009 年度 実績報告書

肝血流改変と遺伝子導入による全膵機能再生の試み

研究課題

研究課題/領域番号 21791282
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

藤野 和典  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70402716)

キーワード膵再生 / 遺伝子治療
研究概要

膵臓の広範な外科的切除にともなう膵内外分泌不全患者や毎日のインスリン自己注射が必要な1型糖尿病患者では、膵移植ならびに膵島移植による治療の有用性が報告されているが、免疫抑制剤の使用や治療後出現する移植臓器不全のため、未だ完全な治療法には至っていないのが現状である。
我々は肝血流を改変することにより、膵内外分泌細胞の細胞塊が肝臓内に生じることを発見したが、これらの細胞塊は分泌顆粒を持たない未成熟なものであった。本研究においては、肝血流改変によって生じたこれらの膵内外分泌細胞に分化促進因子を導入する遺伝子治療を組み合わせ、肝臓から膵臓の再生が可能か否かを試みている。
平成21年度、まずPh.D.C7CPhage Display Peptide Libraryおよびそれを含む関連キットに由来する組み替え体M13ファージ試料を大腸菌を宿主とさせ増殖し、ファージライブラリーを尾静脈より注入した。その後、肝臓、及び胆管を取り出し、その両者毎により高い結合能を示すペプチドを、その表面に発現したファージのプールを選択し、それを増殖させ、更なる濃縮操作に備える作業を繰り返したところ、昨年度は5種類のファージを同定することが可能であった。DNA配列解析を行い、結合配列を同定。GFP遺伝子とともにTOYOBO社製M13mp18RFIのpIIIを含む相同領域と変換し、ファージベクターとしてマウス尾静脈より投与したところ、肝臓、胆管への取り込みを認めた。5種類の内2種類までは遺伝子治療を試みたが、現在のところ膵機能を発現させるに至っていない。今後も同様の実験を繰り返し、遺伝子治療が可能なDNA配列解析を行っていく予定である。

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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