研究課題
(1)線維化誘導肝非実質細胞における、GFP陽性細胞のcharacterizationと特定細胞集団の分離培養線維化誘導 コラーゲンGFPマウス肝臓から細胞を得、GFP発現強度、細胞形態により肝非実質細胞をFACS(Fluorescent Activated Cell Sorting)により分離培養した。その結果GFP陽性細胞は、その細胞の内部構造により2種類に分離されることが判明した。内部構造に細胞内顆粒(脂肪滴)をもつ細胞群は、αSMAなどの細胞表面高原マーカーより、星細胞であると考えられる。一方、内部構造に顆粒を持たない分画は、数種類の細胞が混ざっている可能性もあるものの、一部の細胞は表面抗原マーカーとしてA6抗原が陽性であるものが存在していることから、肝前駆細胞として知られる肝卵形細胞などの可能性を考えている。(2)線維化非誘導肝非実質細胞におけるGFP陽性細胞のcharacterization上記(1)と同様の細胞が、線維化誘導前に肝臓内に存在する細胞か否かを調べるために、線維化を誘導していない細胞において(1)と同様の実験を行った。星細胞分画については、ごく少数を認めるのみであったものの、GFP陽性細胞分画中の細胞内顆粒を有さない細胞に関しては、線維化誘導前より肝臓内に存在することが判明した。線維芽細胞起源についての諸説の中には、骨髄由来のfibrocyteが大きな役割を果たすという説があるが、我々の実験結果からは、この説は否定的であった。(実際我々はこの細胞分画について、fibrocyteのマーカーであるCD45の染色も行ったが、陰性であった。)
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