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2010 年度 研究成果報告書

バクテリアルトランスロケーションの新たなメカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21791293
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 消化器外科学
研究機関徳島大学

研究代表者

吉川 幸造  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80448331)

研究協力者 島田 光生  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10216070)
栗田 信浩  徳島大学, 病院, 特任教授 (30335814)
岩田 貴  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (00380022)
西岡 将規  徳島大学, 病院, 助教 (50398020)
高橋 章  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90304047)
研究期間 (年度) 2009 – 2010
キーワードバクテリアルトランスロケーション / オーファジー / 腸管傷害
研究概要

【背景・目的】Bacterial translocation(BT)発症予防は臨床現場では重要であり、そのメカニズムに関してトランスセルラールートとパラセルラールートの関与が報告されている、特にトランスセルラールートでは細胞内の蛋白質分解系であるオートファジーが注目されており、病原性細菌の細胞内侵入の解析では、細胞にとって有害な異物の除去に働いていることが分かった。本研究ではこの二つのルートに注目しBT発症の新たなメカニズムの解明を目的とした。
【方法・結果】1)トランスセルラールート:BTモデルを用いて腸管上皮粘膜をTUNEL染色しアポトーシスを確認した。また腸管内のサイトカインをPCR法を用いて計測した。腸管粘膜の電位に関してはUssingchamber法を用いて検討した。結果ではコントロール群と比較して腸管上皮のアポトーシスが増加していた。腸管内の炎症性サイトカインを測定したところIFN-γ、TNFαの上昇が認められた。電気抵抗に関しては大腸で電気抵抗の低下を認めた。
2)パラセルラールート:BTモデルを用いて、腸管(小腸、大腸)を摘出し、Westernblot法とRT-PCRでTightjunctionの変化(Claudir-1, Occlusin-1, ZO-1)を測定した。結果ではTight junctionタンパク発現減、Claudin-1, Occludinの低下を認めた。ZO-1は変化を認めなかった。
3)オートファジー:オートファジーの能力を全身で欠損したAtgノックアウトマウスに対してCPT-11を投与し、腸間膜リンパ節を摘出、細菌の有無を培養およびPCRで検索しBTの発症を確認する。現在、オートファジーのBT発症に及ぼす影響を確認中である。
【結論】BT発症モデルにおいてアポトーシスが上昇しており、その機序にサイトカインを介したトランスセルラールートの関与が示唆され、またTight junctionの傷害を介したパラセルラールーのしていことがた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Kampo medicine "Dai-kenchu-to" prevents CPT-11 induced small intestinal injury in rats2011

    • 著者名/発表者名
      Chikakiyo M, Yoshikawa K, et al
    • 雑誌名

      Surgery Today in press

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Irinotecan injures tight junction and causes bacterial translocation in rat.2010

    • 著者名/発表者名
      Nakao T,Yoshikawa K, et al
    • 雑誌名

      J Surg Res. 10

      ページ: 1-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sonic hedgehog pathway in adenoma-caricinoma sequence.2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshikawa K, et al
    • 雑誌名

      J Gastroenterl 44

      ページ: 1113-1116

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Increased risk of lymph node metastasis in mucosal gastric cancer with extra indication for endoscopic mucosal resection.2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshikawa K, et al
    • 雑誌名

      J Am Coll Surg 208

      ページ: 1045-1050

    • 査読あり
  • [学会発表] CPT11によるBacterial Translocationの発症とTight Junction傷害2010

    • 著者名/発表者名
      中尾寿宏
    • 学会等名
      第110回外科学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2010-04-08
  • [学会発表] CPT-11による腸管粘膜傷害と大建中湯の予防効果に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      小松正人
    • 学会等名
      第45回日本外科代謝栄養学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2009-07-09
  • [学会発表] CPT-11による腸管粘膜障害と大建中湯の予防効果に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      井川浩一
    • 学会等名
      第109回外科学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2009-04-02

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公開日: 2012-02-13   更新日: 2016-04-21  

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