研究概要 |
胃癌由来細胞株NUGC-3と大腸癌由来細胞株DLD-1の5-FU耐性株を作成し、miR-143,-145,-34aをtransfectionしたところ、細胞増殖抑制効果があった。また、これらをtransfectionした後に5-FUを投与すると、耐性株の5-FU感受性が増加した。DLD-1耐性株において、5-FUの投与でPI3K/Akt系が活性化され、miR34aの発現が持続的に抑制されていた。また、Sirt1はmiR34aの標的遺伝子の一つであるが、siR-Sirt1を投与すると耐性株の5-FU耐性が解除された。消化器癌の薬剤耐性のメカニズムを探り、microRNAによって抗癌剤薬剤耐性の解除を行い、抗癌剤感受性の向上につなげ、臨床応用できる可能性が示唆された。
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