BMP(bone morphogenetic protein)-2およびb-FGF(basic fibroblast growth factor)徐放ゼラチンによる気管軟骨再生技術を応用し、生体吸収性人工気管でイヌの気管を管状置換し再生気管を観察することを目的とした。b-FGFおよびBMP-2の軟骨再生のための至適用量はそれぞれ100μgとなった。生体吸収性材料であるポリ乳酸-カプロプロラクトン共重合体よりなる多孔性足場を用いたイヌ頚部気管置換実験では3頭中2頭が4週間生存した。気管狭窄は軽度であったが組織学的に軟骨再生は得られず、線維性組織の増生による気道保持であったと考えられた。
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