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2009 年度 実績報告書

オーファン受容体TROYによるグリオーマ幹細胞の増殖・分化の制御と治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 21791376
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

久岡 朋子  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00398463)

キーワードアストロサイト / グリオーマ / サイトカイン / 受容体 / 脳腫瘍
研究概要

[1] グリオーマ細胞におけるTROYの過剰発現
TROYをグリオーマ細胞株にリポフェクション法を用いて過剰発現させ、TROYからのシグナリング(NF-kBやJNKの活性化)をウエスタンブロット法により検討した。その結果、TROY過剰発現グリオーマ細胞株は、TROYの下流のシグナル伝達経路の活性化を示し、さらに、突起の伸展など分化したアストロサイト様の形態を示した。このことから、TROYのシグナルがグリア前駆細胞(グリオーマ細胞)からアストロサイトへの分化を誘導した可能性が示唆される。今後、TROYを介したグリオーマ細胞の分化メカニズムを解明することにより、グリオーマ細胞の分化誘導による腫瘍の増殖抑制といった、治療への手がかりを得られる可能性が考えられる。
[2] TROY固有のリガンド
最近、皮膚においてTROYがLTαと結合し、NF-kBの転写を活性化することが報告された(Hashimoto et al., Cell Cycle 7:106-111, 2008)。しかし、中枢神経系やグリオーマにおけるLTαの発現やTROYとの結合に関しては不明である。したがって現在、中枢神経系やグリオーマにおけるLTαの発現や、発現が認められた場合は、TROYとの2重免疫染色等によりLTαがTROYのリガンドとして機能する可能性に関して検討中である。
また、可溶型TROYとヒトIgG_1Fcフラグメントとの融合蛋白(sTROY-Fc)を作製しており、グリオーマ細胞株におけるsTROY-Fc結合の有無を検討中である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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