脳腫瘍細胞の癌幹細胞についてglioblastoma cell lineのU251MGとmedulloblastoma cell linesのdaoyでsphere培養法で得られた細胞を解析に使用した。するとmusashilをknock down(KD)した群は30日目で、sphereのsizeも数も減少していることが確認された。また、細胞数をceuntしていくとcontrol群の細胞数がmusashilKD群の細胞数に対して多いという結果が得られた。Mitosis期にある細胞を染色するphosphohistone H3で染色すると、musashilKD群でphosphohistone H3陽性細胞数が増大していた。さらに、FACSでPIを用いたcell cycle assayを行った結果、G2/M期にいる割合が増加し、Time-lapse assayにおいてFucciを用いてSG2/M期の細胞を緑に発光させるようにして、計測した結果、SG2/M期にいる細胞が増加している結果が得られた。また浮遊培養を継代して得られたsphereからproteinを回収し、western blotを行ったところ、Musashi1をKDするとNumbの発現が低下し、Activated Notch1とCyclinB1が亢進している結果が得られた。以上の結果より、何らかのmechanismによってcell cycleのM期が延長し細胞がmitotic catastropheに導かれているとともに、Numbが低下しさらに、Notchが上昇することによって、Musashi1-Numb-Notchのpathwayを介して、腫瘍性が低下して、mitotic catastropheに導かれ、apoptosisではない細胞死へと導かれることによって、腫瘍の増殖性に差が見られる可能性を示唆することができた。
|