研究課題
我々は脊椎手術において、生体に対し低侵襲に行うべく各種機器を駆使し、様々な工夫を行っている。頚椎前方手術においては、金属をできる限り使用せず、他部位からの移植骨採取に伴う合併症を軽減し、さらに広い視野で安全に手術を行うべく工夫を行い、その詳細な結果について解析を行い、良好な成績を報告した。また、多椎間手術による負担を軽減すべく工夫を行い、良好な成績を得ている。後方手術においても、筋損傷を低減し、術後の痛みや術後の神経症状を軽減すべく工夫を行い、その良好な成績を報告した。腰椎後方手術においても、脊柱後方支持組織をできる限り温存する方法を取り入れ、低侵襲に手術を行うべく努力を行っている。腰椎への後方除圧手術によって腰椎黄色靭帯組織を摘出し、靭帯をホルマリンで固定後、切片を作成したが、十分量の検体を得ることができた。得られた黄色靭帯組織切片を、HE染色を行い観察し、靭帯の変性を確認、さらに、血管のマーカーであるCD34を用いて免疫染色を行い、新生された血管の分布を確認し、それらの相関について、観察し、解析した。血管新生・増生に関与する因子であるstromal cell-derived factor-1及びHypoxia inducible factors-1、VEGFの蛋白の発現については少数で確認できたが、その発現は少なく、靭帯の変性の程度、及びそれら蛋白発現との相関関係を見出せていない。また臨床症状との関連についても、明らかな相関は認められず、今後の更なる検討が必要であると思われた。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件)
Journal of Nippon Medical School
巻: 79 ページ: 37-45
Journal of Clinical Neuroscience
巻: 18 ページ: 396-400
Doi:10.1016/j.jocn.2010.04.052
Neurologia Medico-Chirurgica
巻: 51 ページ: 208-213
巻: 51 ページ: 108-112