麻酔薬プレコンディショニングの重要なファクターであると考えられているミトコンドリアのイオンチャネルの電気生理学的特徴を調査した。マイトプラストはラットの心筋より単離したミトコンドリアからから作製した。ミトコンドリアKATPチャネル電流と考えられる電流は記録できなかった。記録電極に150mMのKCl溶液を用いた条件下にて、コンダクタンスが約110pSのチャネル電流が記録された。このチャネル電流はクロライドイオンをグルタミン酸に置換すると消失した。TEA-Clを用いた際には電流に変化はなく、クロライドイオンを通過させるチャネルであることが判明した。また、DIDSによりブロックされたことからIMAC(inner membrane anion channel)であると考えられた。
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