研究概要 |
前立腺癌は神経に沿って進展して被膜外浸潤すると考えられており、perineural invasion(PNI)は前立腺癌の播種に関して最も重要なメカニズムである。前立腺癌細胞と神経細胞の接着は前立腺癌進展のgate wayと考えられているものの、その分子機構は解明されていない。本研究では、PNIに関与する前立腺癌細胞側および神経細胞側の責任分子を同定することを目的として、両細胞の共培養によって培養液中に分泌されるタンパク質のプロテオミクス解析と細胞表面分子のphage displayの二つの方法でから責任分子を同定するという方法で解析を進めている。 H21年度の計画 1前立腺癌細胞株とSchwann細胞を共培養し培養液中に分泌されるタンパク質をプロテインチップで検索する。 <研究の成果> 前立腺癌細胞とヒトSchwann細胞(ScienCell^<TM>)を発注中であるが、ドナーの確保が出来ず未納状態のため、予備実験としてラット神経細胞株PC12を用いて検討を行っている。前立腺癌細胞LNCaP,PC-3,Du-145の3株とPC12細胞の培養上製を用いてprotein profilingの検索を試みている。また、LNCaP,PC-3,Du-145とPC12のマトリゲル含RPMI-1640培地での生着条件について検討中である。 2前立腺癌細胞株とSchwann細胞を共培養した場合の膜結合型タンパク質の変化をphage display random library法で検索する。 <研究の成果> 共培養の条件検討中であり、条件設定後にphage display random library法で検索する予定である。
|