研究課題
若手研究(B)
前立腺肥大症は、加齢に伴う前立腺体積の増加に伴い、排尿困難や残尿感、頻尿等を呈する一般的な疾患であり、高齢化が進むにつれ有効な薬剤開発の必要性が高まっている。前立腺肥大症の諸症状は、(1)前立腺体積の増加、(2)前立腺平滑筋の過緊張の二つの要素により増悪すると言われている。現在、薬物治療にあたっては、α1受容体阻害薬がfirst choiceとなっているが、α1受容体サブタイプの一つであるα1d受容体の役割を含め、前立腺平滑筋の収縮機構に関しては不明な点が多い。そこで、この疾患に有効な薬剤の開発を目指して、主に(2)の要素に着目し、前立腺平滑筋の収縮機構について検討したいと考えた。私達は前立腺生検組織を用いて前立腺の自発収縮を検討し、phenyoephrineにより自発収縮が増強することを見いだした。この収縮は各種α1受容体遮断薬のみならず、様々な薬剤によって収縮の増強もしくは抑制されることがわかった。これらの検討をさらに進めることにより前立腺肥大症の新しい治療薬の開発が期待された。
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Current Drug Therapy 5
ページ: 262-270
The Journal of Urology 181
ページ: 2355-2365
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