平成21年度は、「SERCA2a遺伝子導入ラットの膀胱において、導入した遺伝子の発現の有無、および、局在を明らかにする。さらに、尿道閉塞モデルにおいて、SERCA2a遺伝子強制発現が膀胱壁肥厚に及ぼす影響につき検討する。」ことが目的であった。SERCA2a遺伝子導入は進行中であるが、SERCA2a遺伝子強発現ラットを得ることができ、現在はSERCA2a遺伝子を強発現するラットの系統を数系統確立すべく実験を続けている。得られたSERCA2a遺伝子強発現ラットについて組織をHE染色で観察したところ、膀胱壁において尿路上皮、筋層ともに特記所見はなかった。尿道閉塞モデルについては、遺伝子導入に予想以上の労力・時間を要したため、行うことができなかった。
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