• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

ヒト顆粒膜細胞発育とPTEN誘導に関連した新規排卵誘発剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21791549
研究機関名古屋大学

研究代表者

後藤 真紀  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90378125)

キーワード卵胞発育 / ヒト黄体化顆粒膜細胞 / PTEN / インスリン抵抗性
研究概要

体外受精-胚移植周期での採卵時に得られた卵胞液より培養黄体化顆粒膜細胞を分離培養した。各卵胞ごとに卵胞液および培養黄体化顆粒膜細胞を分離培養し保存した。また、培養黄体化顆粒膜細胞それぞれについてタンパクおよびRNAを回収して保存し、PTENおよびアポトーシス関連因子の発現について卵胞ごとの比較検討、得られた卵の質ごとの検討、受精した卵胞と受精不成立卵胞での比較、また妊娠例および非妊娠例との比較検討を、realtime RT-PCRやウェスタンブロッティング法で検討した。また、マイクロアレイを用いて各種遺伝子発現についても比較検討を行った。
培養黄体化顆粒膜細胞にインスリンを添加したところ、濃度依存性にPTEN発現が増加することをrealtime RT-PCRやウェスタンブロッティング法での検討で認めた。次いで、インスリン添加時のシグナル経路についての検討を行い、インスリン添加にPTEN発現が増殖した際に、IGF-1のシグナル伝達経路であるAktリン酸化が抑制されることが確認された。インスリン添加時の培養黄体化顆粒膜細胞に増殖因子であるIGF-1を技与した隙の細胞増殖能についてBrdUアッセイを用いた検討を行った。インスリン添加にてIGF-1投与時のBrdU取り込みは減少し、この取り込みの抑制はPI3Kインヒビターの添加で解除された。MEKインヒビター投与での解除効果はPI3Kインヒビターと比較すると弱いものであった。今回の結果はインスリン抵抗性とヒト顆粒膜細胞増殖についても、PTENを介したPI3K/Akt経路によって調節が行われている可能性を示唆するものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] IGF1-induced AKF phosphorylation and cell proliferation are suppressed with the increase in PTEN during luteinization in human granulosa cells.2009

    • 著者名/発表者名
      Goto M, Iwase A, Harata T, Takigawa S, Suzuki K, Manabe S, Kikkawa F.
    • 雑誌名

      Reproduction 137

      ページ: 835-842

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Insulin attenuates the insulin-like growth factor-I (IGF-I)-Akt pathway, not IGF-I-extracellularly regulated kinase pathway, in luteinized granulosa cells with an increase in PTEN.2009

    • 著者名/発表者名
      Iwase A, Goto M, Harata T, Takigawa S, Nakahara T, Suzuki K, Manabe S, Kikkawa F.
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism 94

      ページ: 2184-2191

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi