研究課題
本年度は、pregnancy-associated microRNAのintrauterine growth restriction(IUGR)、complete hydatidiform moleおよびpregnancy-associated miRNAにおける臨床的有用性について検討した。1)IUGRにおける臨床的有用性:chromosome 19 miRNA cluster(C19MC)領域に存在するmiR-518b、miR-1323、miR-519dおよびmiR526bの発現レベルは、正常妊娠の胎盤組織と比較してIUGRの胎盤組織において有意に低下していた(それぞれ1.53±1.20 vs 0.48±0.47;p<0.001、1.04±0.46 vs 0.54±0.38;p<0.001、1.04±0.34 vs 0.65±0.35;p<0.001および1.06士0.50 vs 0.77±0.56;p=0.003,Mann-Whitney U-test)。C19MC領域の胎盤特異的miRNAの中には、IUGRと関連するものが存在していた。2)complete hydatidiform moleにおける臨床的有用性:全胞状奇胎組織における発現量(MoM値)は正常胎盤組織におけるそれと比較して有意に上昇していた(520b:1.00(2.47-0.01)、1.51 (2.54-0.02)、5220f:1.00(1.85-0.01)、1.89(4.23-4.23-0.02)、520c-3P:1.00(1.84-0.01)、1.31(2.95-0.01),いずれもP<0.05)。3つの全胞状奇胎特異的miRNAは、19q13.42のクラスター領域(chromosome 19 miRNA cluster:C19MC)に存在していた。全胞状奇胎特異的miRNAはC19MC領域に存在していた。また、C19MC領域はインプリンティング機構と関連しているかもしれない。3)Preeclampsiaにおける臨床的有用性:preeclampsiaにおけるhas-miR-515-3pおよびhsa-miR-519b-3pの流入量は、それぞれ3957.7+/-613.5 copies/μLおよび937.9+/-84.5 copies/μLであり、正常妊婦のそれは1955.2+/-287.3 copies/μLおよび533.6+/-70.4 copies/μLであった(P=0.0274および0.0019,Mann-WhitneyのU検定)。母体血中胎盤特異的miRNA趣の流入量は、preeclampsiaと関連していた。
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Journal of Human Genetics
巻: (in press)(掲載確定)
The Journal of Obstetrics and Gynaecology Research
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