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2010 年度 実績報告書

卵子の染色体異常と不妊に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21791570
研究機関大阪市立大学

研究代表者

吉田 佳世  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (30311921)

キーワード遺伝子 / 細胞・組織 / 発現制御 / 発生・分化 / 放射線
研究概要

哺乳動物の減数分裂期の染色体動態の解明は、不妊の原因究明や胎児の染色体異常において重要な課題であり、ヒトの不妊症の診断及び治療への発展が期待できる。我々は既に減数分裂における染色体分離に関する遺伝子の欠損マウスは胚性致死になることを示した。これは、染色体分離に異常を起こした受精卵では発生ができないからと考えられる。さらに、我々は、マウス胚性がん細胞を用いて、テトラサイクリンによるTet-offシステムを用いたヒストンH2AX遺伝子の発現抑制系を確立した。ヒストンH2AX遺伝子の発現を抑制したところ、細胞の放射線感受性が高くなることから、ヒストンH2AX遺伝子がDNA損傷の修復に関与することを明らかにした。このことから、DNA損傷と修復遺伝子の関連による不妊を解析するために、マウスの受精卵にX線を照射し初期発生を解析した。その結果、X線の線量の増加に伴い、桑実胚での発生停止や異常な形態の胚が増加し、死に至るものもみられた。さらに、このような胚における修復関連遺伝子の動態を免疫染色により解析した。また、修復関連遺伝子を発現抑制することにより、修復しきれなかったDNA損傷が染色体の構造異常の原因となり、卵子への発育、受精能、着床にどのような影響を及ぼすのかを解析するために、DNA二重鎖切断付近に結合するヒストンH2AX遺伝子のノックアウトマウスを作製した。このヒストンH2AX遺伝子のノックアウトマウスを用いてDNA損傷後の影響を解析した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Damage-induced neuronal endopeptidase is critical for presynaptic formation of neuromuscular iunctions.2010

    • 著者名/発表者名
      Nagata K., Kiryu-Seo S., Maeda M., Yoshida K., Morita T., Kiyama H.
    • 雑誌名

      J Neurosci.

      巻: 30 ページ: 6954-6962

    • 査読あり
  • [学会発表] Study on the Effect of Space Radiation to Mammalian ES and iPS Cells to Their Development2010

    • 著者名/発表者名
      Yoshida, K., Yoshida S., Egichi-kasai K., Morita T.
    • 学会等名
      Journal Club
    • 発表場所
      アメリカ合衆国NASAジョンソン宇宙センター(招待講演)
    • 年月日
      2010-11-19
  • [学会発表] 万能細胞(ES, iPS細胞)を用いた宇宙環境の影響の解析2010

    • 著者名/発表者名
      吉田佳世、吉田周平、笠井清美、森田隆
    • 学会等名
      日本宇宙生物科学会第24回大会
    • 発表場所
      東北大学・生命科学プロジェクト総合研究棟
    • 年月日
      2010-09-17
  • [学会発表] STUDY ON THE EFFECT OF SPACE RADIATION TO MANMMALIAN ES AND iPS CELLS TO THEIR DEVELOPMENT2010

    • 著者名/発表者名
      Yoshida, K., Yoshida, S., Eguchi-kasai, K., Morita, T.
    • 学会等名
      21st Annual NASA Space Radiation Investigator's Workshop
    • 発表場所
      アメリカ合衆国ニューヨーク
    • 年月日
      2010-05-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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