研究概要 |
・熟年体育大学リサーチセンターおよび信州大学遺伝子解析コンソーシアムと連携し、毎月、チームミーティング(Gmtg)を開催して、プロジェクトの進捗状況の打ち合わせを行うほか、熟年体育大学参加者のDNA解析を行うための指針作り(熟年体育大学参加者オリエンテーション、インフォームドコンセント、事務手続きなど)、匿名化されたDNAおよびSNPsデータと臨床データを結合する際に個人情報が保護される仕組みづくりの確認、臨床データおよび血液、ゲノムDNAの管理を行った。 ・信州大学遺伝子解析コンソーシアムと連携し、「松本市熟年体育大学」の参加者を対象として、1)中高齢者ヘインターバル速歩を中心とした個人の体力に合わせた運動処方を実施した際の改善効果に対する個人差を規定する遺伝的要因の解明、2)老人性難聴などの中高齢者に特有な疾患の遺伝的要因の解明、を目的として活動を継続している。本年度は第1次コホートとして松本市熟年体育大学参加者100名、さらに2次、3次コホートとして、松本市以外(上田市、山形村、塩尻市、茅野市、日野市や国外のMayo clinic, Yale Universityなど)の熟年体育大学でもDNAの取得が行われ、現在では2000名に達している。遺伝子多型は機能から選択した約100個の遺伝子のSNP (Single Nuclear Polymorphism)をTaqman法やシークエンシングで決定している。解析に不可欠な参加者の生理的、体力的データの取得やメインコンピューターへの入力はJTRCに、遺伝情報などの個人情報の管理や匿名化は遺伝学教室にご協力を得ている。Taqman法でのSNPsの決定は愛媛大学医学研究科(統合医科学,加齢制御内科学)にご協力いただいている。プロジェクト開始から約3年が経過し、第2次コホートまでの解析がほぼ終了し、興味深い成果も得られつつあり、その成果を論文として発表する時期になっている。
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