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2009 年度 実績報告書

bHLH型転写因子による気管発生の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21791613
研究機関京都大学

研究代表者

楯谷 一郎  京都大学, 医学研究科, 助教 (20526363)

キーワードbHLH型転写因子 / 気管 / 発生
研究概要

気管は規則正しく並んだ気管輪により保持されるというユニークで合目的な形状を持つことで伸張や短縮、陰圧や陽圧に対応しその管腔様構造を保っている。気管の発生においてマウスでは胎生10日に将来肺となる肺芽のすぐ口側で前腸の左右の外側壁に溝が形成され、その溝が深くなって正中で癒合し、食道から別れて気管の原基が形成され伸張していくことが知られている。食道と気管の分離にはNoggin(Queら,2006)の関与が報告されているが、気管の形成についてはソニックヘッジホッグ(Millerら,2004)や申請者らが報告したビタミンAの関与の報告が散見される程度であり、どのように気管輪が規則正しく並んだ構造が作られるのかについては分かっていない。予備実験として我々はHes7ノックアウトマウス、Lunatic fringeノックアウトマウスの成体マウスのサンプルを京都大学ウイルス研究所所長影山龍一郎教授に分与いただき、その気管軟骨の形態をアルシャンブルー染色により調べた。その結果、Hes7ノックアウトマウス、Lunatic fringeノックアウトマウスでは野生型に比べ気管輪の数が少なくまた不整形であり、気管の径も拡張していることが明らかとなった。Hes7やLunatic fringeなどbHLH転写因子の気管発生制御における関与が示唆されるが、そもそも気管軟骨の形成において形態学的に気管軟骨がどのように形作られていくのかいまだわかっていない。そこで軟骨発生における初期マーカーであるSox9を用いて免疫染色を行い気管軟骨が形態学的にどのように形作られるのか解析した。結果胎生13.5日では点状に存在している気管軟骨が胎生18.5日ごろにはリング状に変形していることが明らかとなった。この成果は気管軟骨発生を理解するうえで基礎となる重要な結果である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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