研究課題
若手研究(B)
本研究では遺伝性難聴の新規細胞治療法の開発を目的として骨髄間葉系幹細胞の内耳への最適移植法を検討した。移植用幹細胞としてはC57BL/6マウス由来H1/A骨髄間葉系幹細胞(MSC)株にEGFP(緑色蛍光)またはHcRed(遠赤色蛍光)遺伝子を安定的に強度発現する細胞株を樹立した。同細胞をマウスへの経半規管外リンパ液還流法により内耳への移植を行った。移植手術前に蝸牛線維細胞に選択的障害を与える薬剤3-nitoropropionic acid (3NP)により移植前に軽微な炎症を惹起したところ、細胞導入効率が大幅に上昇した。更にこの誘導機構の解析により、ケモカインMCP1とその受容体CCR2による誘導機序が示されたため、CCR2遺伝子を内耳より単離し発現用プラスミドを構築した。これを移植細胞に導入したところ、細胞生着効率が飛躍的に向上した。これらの条件検討を推進することにより新規細胞治療法がBrn-4変異等による遺伝性難聴に対する更に効果の高い治療法として聴力改善につながると考えられる。
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