ケロイドは、創傷治癒過程の異常により隆起した瘢痕を形成し、もとの創傷の範囲を超えて周囲の健常皮膚へ浸潤し、細胞外マトリックスの過剰蓄積を特徴とする。細胞外マトリックスの代謝・リモデリングには、Matrix metalloproteinases(MMPs)とその阻害因子であるTissue inhibitor of metalloproteinases(TIMPs)が関与している。この研究の結果から、ケロイド線維芽細胞ではTIMP-2, MT1-MMPを介して活性化したMMP-2が、過剰に蓄積した膠原線維束のremodelingと同時にケロイド病変の拡大にも関与している事が示唆された。
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