骨代謝に神経が関与することが明らかになりつつある。しかしながら、骨代謝関連神経回路の解剖学的な枠組みについては不明な点が多い。代表者は、その神経回路を明らかにする糸口として、グルタミン酸が末梢神経(三叉神経)から放出される可能性があることに着目し、顎顔面領域の骨内の分布を調べた。骨表面(骨膜)に、グルタミン酸を放出する可能性がある末梢神経の分布を確認した。骨代謝を担う細胞である骨芽細胞や破骨細胞には、グルタミン酸受容体が存在し、神経由来のグルタミン酸がこれらに働きかける可能性があるかもしれない。現在、どの神経細胞群が骨代謝に関連するのか、それを同定する実験を継続している。
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