研究概要 |
数種のシークエンスで顔面神経の描出を試みた結果、microscopy coilを用い、T1-weighted Fast Field Echo(T1FFE)およびBalanced Turbo Field Echo(B-TFE)シークエンスで撮像した画像で多断面再構成(multi planar reformation,MPR)画像を作成し、元画像とMPR画像を比較することによって、顔面神経の描出が可能であることが判明した。耳下腺疾患において、耳下腺腫瘍が、1)T1FFE画像上で同定できた顔面神経の最外側より内側にあるか、または2)腫瘍と神経との距離が最短0.5mm未満、あるいは3)腫瘍が側頭骨と接して存在しているときにその症例を深葉と診断すると71.4%のSencitivity、88.0%のSpecificity、80.0%のAccuracyが得られた。これらの結果により、耳下腺腫瘍の浅深葉の診断に、microscopy coilを用いたT1FFE,BalancedTFEによるMRイメージングが有用であることが示唆された。
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