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2009 年度 実績報告書

歯髄炎の疼痛制御を目指した炎症性疼痛の分子メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 21791849
研究機関大阪大学

研究代表者

永山 智崇  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (60456944)

キーワード歯髄炎 / 炎症性疼痛 / 後根神経節 / TRPV1 / CGRP / 免疫染色 / 初代培養 / レポーターアッセイ
研究概要

プロトンによるTRPV1活性化を介した発痛物質CGRPの発現調節における転写因子CREBの関与を検討する目的で、以下の実験を行った。1.後根神経節におけるTRPV1、CGRPおよびpCREB発現の免疫組織学的検索。2.CREBリン酸化に対する酸刺激の効果の検討。3.CGRP遺伝子のプロモーター活性に対するCREBの関与。1.については、ラットの後根神経節の凍結切片を作製し、それぞれについて蛍光二重免疫染色を行ったところ、同一ニューロンにおいてそれぞれが共局在を示すことが確認された。2.については、初代培養したラットの後根神経節細胞(8ウェルチャンバースライド3000個/ウェル)において、酸刺激を2分間施した後にpCREBの蛍光免疫染色を行い陽性神経細胞数を計数したところ、酸刺激によりpCREBの陽性細胞数が顕著に促進した。また、この効果はI-RTX(1,5μM)により濃度依存的に抑制された。3.については、まずUCSC Genome Infomatics Databaseを用いてCGRP遺伝子のプロモーター領域の解析を行い、CREが高度に保存されている領域を発見した。次に、このCRE領域を含むレポーターコンストラクトや含まないレポーターコンストラクト、あるいは変異させたレポーターコンストラクトを作製し、F11/TRPV1細胞を用いて酸刺激(pH5.5)に対するCGRP遺伝子のプロモーター活性をルシフェラーゼアッセイにて測定した。その結果、CRE領域を含むレポーターコンストラクトのみが酸刺激に対してプロモーター活性の促進が認められた。また、この効果はI-RTX(1,5μM)により濃度依存的に抑制された。
以上のことから、酸刺激はTRPV1の活性化を介してCREBの転写活性を促進し、CGRPの発現を誘導していることが示された。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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