近年、歯科用ユニットの給水チューブ内面に細菌バイオフィルムが形成され、治療に使用される水が細菌の汚染を受けていることが問題視されている。そこで、本研究では、汚染防止対策として細菌バイオフィルムを洗い流す機能を備えた管路洗浄装置を試作して歯科用ユニットに搭載し、実際に診療で使用してその効果を検討した。その結果、10ppmの次亜塩素酸ナトリウムを薬剤として使用し、洗浄装置を搭載した臨床使用6ヵ月後のユニットから放出される細菌数は未搭載のユニットの約1/100となり、また、チューブ内面にバイオフィルムの形成を認めなかった。
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