研究概要 |
ホタテおよびホッキ貝殻粉末を0.1%の割合で生理食塩水に混和しホタテ貝溶液およびホッキ貝溶液とした。対照として0.1%水酸化カルシウム溶液(Ca(OH)_2溶液)および生理食塩水を用いた。各溶液のpHは、pH/IONMETER(Horiba)にて測定した。また、カルシウムCテスト(Wako)を用いて各溶液中のカルシウム濃度の測定をおこなったところ、各焼成貝殻溶液中のpHは12~13でCa(OH)_2溶液と違いはなかった。また、カルシウム濃度はホタテ貝溶液11.2μg/ml、ホッキ貝溶液11.3μg/ml、Ca(OH)_2溶液8.9μg/mlであった。 E. faecalisおよびC. albicansをBHI液体培地中にて37℃好気的条件下で震盪培養したものを菌液として使用した。各溶液および菌液を9:1の割合で混和し、37℃,好気的条件下で10,20,30分間培養をおこなった。培養後、菌を遠心分離により回収し、BHI寒天培地に播種した。24時間後にコロニー数を計測し、コントロール群(生理食塩水)を100%として比較検討した。ホタテ貝溶液、ホッキ貝溶液およびCa(OH)_2溶液をE. faecalis菌液と20分間培養後の残存菌数はそれぞれ12%,76%,85%で、ホタテ貝溶液は他の群に比べて有意に殺菌効果が高かった。
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