研究概要 |
顎筋膜疼痛の原因とされる睡眠関連ブラキシズム発生時の咀嚼筋内血流変化と自律神経反応の観察を目的とした研究の第2年目である. 測定装置セットアップ(自律神経変化測定装置(TAS9, YKC corporation,申請品)を既存の筋電計と筋内血流計を同時測定するポリソムノグラフセットに組み込む)を終了した.これにより睡眠時の「咬筋の活動量」「咬筋内の血流量」「自律神経の状態」を一晩中持続的に計測できるようになった.また,睡眠ブラキシズム活動を分析評価するための国際的評価法(Lavigne et al 1996)に従い解析するソフトを開発本研究セットアップで正常に動作することを確認し,本実験に入った. 被験者1名の結果は,はぎしり様とくいしばり様活動中の血流には変化がなかったが,はぎしり様とくいしばり洋の混合型活動中に咬筋中の酸化ヘモグロビン量と総ヘモグロビン量が増加した.脱酸素ヘモグロビン量は変化しなかった.同混合型活動終了と共に酸素飽和度が増加した.内容について国際歯科学会(IADR : international association for dental research)にて発表した.その後,合計8名の計測を行い,同様の結果を得ている.自律神経反応については,測定エラーが頻発していることを分析時に確認した.指先に測定プローベを装着しなければならないことに起因しているもの'と思われる. しかし,研究結果はおおむね良好であったため,海外の有識者と討論し,ここまでの結果を国際誌への論文投稿を行うことになった.平成23年度中の発表に向けて執筆中である.
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