研究概要 |
23年度では,予備実験より,CTあるいはMRI撮影時に通常の撮影であって,発音をしている状態の撮影がなされていなければ,モデル化をおこなっても,補綴装置の最良の形態を導き出すシミュレーションシステムの構築には適さないことが判明した. そこで,発声時に撮影されたデータから3次元モデルに作製することを目的とした. まず,ATRが公開しているMRIデータから/i/発音時のMRIデータをスライス画像3次元化ソフトウェアMimics10.01を用いて声道部分の抽出を行った.口腔内に存在する金属製補綴物により,画像が金属アーチファクトをおこしている部位については,その前後の画像より,歯牙や軟組織の位置を視覚的に推定し,抽出をおこなった.得られたたデータをもとに3次元モデルを作成した.モデルの材料にはエポキシ樹脂を用いた. また,副鼻腔炎にて耳鼻科にて精査が必要とされた患者に対し,CT撮影時に/i/の発音を持続的に行ってもらい,そのデータを上記と同様の処理を行い,3次元モデルを作製した.
|