変異型p53に特異的に結合するDaxxペプチドを用いたがん治療法の開発

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21791961
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 外科系歯学
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 北村 哲也 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00451451)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 変異型p53 / Daxx / gain of function

研究概要

多くのがんでは遺伝子の異常を監視しているp53というタンパク質が変異している。p53遺伝子が変異を起こすと、それ自信の機能が失われるだけでなく、新たな機能を獲得してがんの悪性化を促進することがわかってきた。今回、変異型p53がDaxxタンパク質に結合し細胞死を誘導するシグナル伝達を阻害すること、そしてその詳細なメカニズムが明らかになった。またそれを応用して変異型p53を阻害できる新たな可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Viral-mediated stabilization of AU-rich element containing mRNA contributes to cell transformation. Oncogene. (2011)
  • 著者名/発表者名: Takeshi Kuroshima, Tetsuya Kitamura, Fumihiro Higashino, 他7名
  • 雑誌名: advanaced online publication in press.
  • 査読あり
• [雑誌論文] HuR knockdown changes the oncogenic potential of oral cancer cells. (2010)
  • 著者名/発表者名: Wataru Kakuguchi, Tetsuya Kitamura, Fumihiro Higashino, 他5名
  • 雑誌名: Molecular cancer research 8(4) ページ: 520-528
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mutant p53 disrupts the stress MAPK activation circuit induced by ASK1-dependent stabilization of Daxx (2009)
  • 著者名/発表者名: Tetsuya Kitamura, Nobuo Horikoshi, 他6名
  • 雑誌名: Cancer research 69(19) ページ: 7681-7688
  • 査読あり
• [雑誌論文] Phosphorylation-dependent Lys63-linked polyubiquitination of Daxx is essential for sustained TNF-{alpha}-induced ASK1 activation. (2009)
  • 著者名/発表者名: Fukuyo Yayoi, Tetsuya Kitamura, Nobuo Horikoshi, 他5名
  • 雑誌名: Cancer research 69(19) ページ: 7512-7517
  • 査読あり
• [学会発表] Spindle cell carcinoma in lower gingival. Report of a case. (2010)
  • 著者名/発表者名: Tetsuya Kitamura
  • 学会等名: 日本臨床口腔病理学会
  • 発表場所: 大阪歯科大学(大阪府)
  • 年月日: 2010-07-31
• [学会発表] DaxxはTNF-・によるJNK活性化経路に重要な役割を果たす (2009)
  • 著者名/発表者名: Tetsuya Kitamura
  • 学会等名: 日本病理学会
  • 発表場所: 京都国際会議場(京都府)
  • 年月日: 2009-05-02