口腔・顔面領域(三叉神経領域)の難治性疼痛や慢性痛の原因の一つと考えられる、延髄の三叉神経脊髄路核における可塑的変化を調べるため、新生仔capsaicin処理(C線維の選択的脱落惹起)および新生仔Complete Freund's adjubant局所投与(投与局所の痛覚過敏惹起)を行った幼若ラットについて、脊髄路核の水平、冠状、矢状の三方向切片を対象とした三次元的な免疫組織化学的検討を試みた。その結果、各標本から得られる切片は一方向のみであることに加え標本間の染色性が必ずしも均一でないことから、本法による三次元的検討は困難であり、立体的解析のためには異なるアプローチが必要であると考えられた。
|