研究概要 |
本研究は、咳反射と同様に延髄を介する副交感神経反射である、口腔領域における体性-副交感神経反射性血管拡張反応を実験モデルとして、ラットを用いて研究を行った。 私は前年度までに、本反射は三叉神経脊髄路核中間亜核または下唾液核へのへのGABA_A受容体作動薬(muscimol)またはGABA_B受容体作動薬(baclofen)により有意に抑制されることを明らかにしている。またこれらの反応がそれぞれの受容体拮抗薬で遮断されることも明らかにしている。そこで本年度は以下の研究を行った。 1.三叉神経脊髄路核中間亜核へのGABA_A受容体拮抗薬(bicuculline, 1mM)の投与は、口腔領域における体性-副交感神経反射性血管拡張反応に全く影響を与えなかった。 2.三叉神経脊髄路核中間亜核へのGABA_B受容体拮抗薬(CGP35348,1mM)の投与は、口腔領域における体性-副交感神経反射性血管拡張反応に全く影響を与えなかった。 3.下唾液核へのGABA_A受容体拮抗薬(bicuculline, 1mM)の投与は、口腔領域における体性-副交感神経反射性血管拡張反応に全く影響を与えなかった。 4.下唾液核へのGIBA_B受容体拮抗薬(CGP35348, 1mM)の投与は、口腔領域における体性-副交感神経反射性血管拡張反応に全く影響を与えなかった。
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