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2009 年度 実績報告書

アミノ酸輸送担体を標的とした分子科学的解析に基づく腫瘍特異的治療

研究課題

研究課題/領域番号 21791972
研究機関群馬大学

研究代表者

宮久保 満之  群馬大学, 医学部, 医員 (50451729)

キーワード外科系歯学 / 放射線,X線,粒子線 / 頭頸部腫瘍 / ポジトロンCT
研究概要

顎口腔領域に腫瘍性病変を有する症例に対し、治療前後にF-18標識αメチルタイロシン(FMT)およびF-18標識フルオロデオキシグルコース(FDG)を用いたPET-CT検査(General Electric社およびSIEMENS社製)を実施し、画像データと病期分類、病理組織診断結果などとの対比を行った。検査結果からは、FMTの集積は増殖能の高い腫瘍への集積特異性が高いことが確認され、正常組織や良性疾患への非特異的集積が少なく、コントラストが良好であり、他のモダリティで困難となるような良悪性の鑑別などに有用と考えられた。ROC解析にて原発巣の感度、特異度、正確度は、FDGとFMTは近似した。リンパ節転移関しては、絶対的な集積が低く、感度がFMTはFDGに劣る結果となった。FDGと比較し、組織重量あたりの集積が低いことや、合成時の収率が低いことなども示唆された。
対象症例において、手術・生検時に得られた検体を用い、HE染色、免疫組織化学染色を行った。抗LAT1モノクローナル抗体を用いた免疫染色では、LAT1の発現状態を観察した。FMT集積陽性となった症例の標本では、免疫染色にてLAT1発現が優位に見られたのに対して、FMT集積陰性の腫瘍では、LAT1の発現は不明瞭であり、これらの結果を各学会などにて報告を行った。その他にKi-67、TopoisomeraseIIα、p53、p63などのマーカーを用い、FDGの集積と発現率との関連を検討、雑誌への投稿を行った。これらのマーカーは、近年予後の推測や選択的治療の適否を判断する際に、有用な情報をもたらすことが着目されており、FDG集積との正の相関が見られた結果を報告した。また、平成21年度以降の治療施設運用開始にあわせ、継続したデータの収集・解析を行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] F-18-FDG positron emission tomography findings correlate pathological proliferative activity of oral squamous cell carcinoma2010

    • 著者名/発表者名
      Toyoizumi O
    • 雑誌名

      THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 60(1)

      ページ: 1-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Additional value of integrated PET/CT over PET alone in the initial staging and follow up of head and neck malignancy2010

    • 著者名/発表者名
      Ishikita T
    • 雑誌名

      Ann Nucl Med. 24(2)

      ページ: 77-82

    • 査読あり
  • [学会発表] FMT- PETによる顎口腔腫瘍の診断 -FDG-PETとの比較検討-2009

    • 著者名/発表者名
      宮久保満之
    • 学会等名
      第54回日本口腔外科学会総会・学術大会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20091009-20091011
  • [学会発表] 口腔癌治療におけるPETの将来展望2009

    • 著者名/発表者名
      宮久保満之
    • 学会等名
      第63回日本口腔科学会学術集会(口腔顎顔面核医学フォーラム学術集会)
    • 発表場所
      浜松
    • 年月日
      20090416-20090417
  • [図書] 臨床核医学・PET検査技術学2009

    • 著者名/発表者名
      宮久保満之, 他
    • 総ページ数
      246
    • 出版者
      文光堂

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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