研究課題
本研究の目的は、このGαsとGαqによる骨代謝調節機構を、それぞれ骨組織特異的に遺伝子を欠損させた遺伝子操作マウスを用いて独立に解析し、それぞれの関連シグナルを同定すると同時に、GαsとGαqシグナルのバランスによるPTHの骨形成促進作用の分子メカニズムの解明、更にはより効果が強く副作用の少ない骨再生のための骨形成促進剤の開発に結びつけることである。骨量の変化が明らかとなる成体の骨組織解析のために、骨組織特異的なconditional Gαs-とGαq-KOマウスの作出を開始した。現在Gαs-とGαq-floxマウスを作製するためにターゲティングベクター作成を行っている。この間、Invitroの解析を進めた。まず、恒常的に活性を持つCA-GαsとCA-Gαqのアデノウイルス作成し、最適なウイルス濃度を確認後、各培養細胞に感染させ、それぞれのG蛋白の発現量の差で、分化へ影響、あるいは骨吸収の指標となる破骨細胞形成支持能すなわちRANKLの発現への影響があるかどうかを検討した。具体的には1)骨芽細胞の増殖能を細胞増殖曲線および[3H]-thymidine取込能により評価し、また骨芽細胞分化能・基質合成能・石灰化能をそれぞれALP活性、Alizarin red染色、von Kossa染色によって評価。2)骨髄細胞培養系における骨芽細胞分化能をcolony foming unit(CFU)-F/ALP+、CFU-OBで評価。さらに、現在、各Gα蛋白を介したシグナル下流に存在しうる分子を同定するため、CA-Gαs、CA-Gαq遺伝子導入細胞と非導入対象細胞の間のmRNAの比較をgene chip microarrayを用いて行う準備中である。
すべて 2011 その他
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http://plaza.umin.ac.jp/~oralsurg/archive.html