今回、われわれは睡眠時無呼吸症候群患者が就眠時の気道管理の一助として使用するNasal-CPAP装置を実際の歯科臨床における静脈内鎮静法に併用し、その鎮静管理中の気道開通性の向上に関する臨床的効果について検討した。結果、静脈内鎮静管理時のNasal-CPAP装置の併用は非使用時と比較し鎮静深度は同等なまま術中患者のSpO2を有意に高めPtcCO2を有意に低下させたことから、静脈内鎮静管理時のNasal-CPAPの併用はその鎮静効果を阻害することなく、且つ、非侵襲的に術中患者の気道開通性の保持・改善に寄与することが示唆された。
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