新たな口蓋裂発症メカニズムの解析-口蓋突起癒合後離開する原因について-

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21792040
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 外科系歯学
• 研究機関: 愛知学院大学
• 研究代表者: 井村 英人 愛知学院大学, 歯学部, 非常勤助教 (10513187)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 口蓋裂 / 口蓋突起 / 基底膜 / 器官培養 / 上皮 / 上皮索 / 発生

研究概要

口蓋突起癒合後に解離し,口蓋裂が発症している現象に着目し,口蓋裂発生のメカニズムを細胞・分子レベルでのシグナル伝達の相互作用と、制御機構から解明することを目的とした。口蓋形成期における口蓋突起癒合時に,上皮索基底膜のパールカンおよびコラーゲンIVの消失が認められ、口蓋突起上皮細胞が分泌したヘパラナーゼは間葉系細胞の分化・増殖を惹起する可能性が推測された。また、口蓋突起が伸長する際、口蓋突起鼻腔側の基底膜にLamininの陽性反応を認めた。癒合前の口蓋突起全体にPCNA の局在を認め、活発に細胞増殖が行われていることが考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Effect of 2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-p-dioxin suggests abnormal palate development after palatal fusion. (2010)
  • 著者名/発表者名: Imura H, Yamada T, Mishima K, Fujiwara K, Kawaki H, Hirata A, Sogawa N, Ueno T, Sugahara T
  • 雑誌名: Congenital Anomalies 50(2) ページ: 77-84
  • 査読あり
• [雑誌論文] Bone formation in a rat calvarial defect model after transplanting autogenous bone marrow with beta-tricalcium phosphate. (2010)
  • 著者名/発表者名: Shirasu N, Ueno T, Hirata A, Kagawa T, Kanou M, Sawaki M, Wakimoto M, Ota A, Moritani N, Imura H, Matsumura T, Yamada T, Yamachika E
  • 雑誌名: Acta Histochemica 112(3) ページ: 270-277
  • 査読あり
• [雑誌論文] Localization of the HOXC homeobox gene family during palate formation in mice. (2010)
  • 著者名/発表者名: Hirata A, Imura H, Natsume N, Sugahara T
  • 雑誌名: EUROPEAN ASSOCIATION FOR CRANIO-MAXILLO-FACIALSURGER 2010. International Proceedings ページ: 415-420
  • 査読あり
• [学会発表] 口唇口蓋裂に関する実験的研究-第124報-器官培養による口蓋突起癒合時の観察 (2010)
  • 著者名/発表者名: 井村英人 平田あずみ 山田朋弘 南克浩 新美照幸 古川博雄 三島克章 藤原久美子 鈴木聡 菅原利夫 前田初彦 夏目長門
  • 学会等名: 第55回日本口腔外科学会総会
  • 発表場所: 幕張メッセ千葉
  • 年月日: 20101016-20101018
• [学会発表] Homeobox family HOXC遺伝子は口蓋形成に関与する (2010)
  • 著者名/発表者名: 平田あずみ, 井村英人, 山田朋弘, 植野高章, 三島克章, 南克浩, 夏目長門, 菅原利夫
  • 学会等名: 第55回日本口腔外科学会総会
  • 発表場所: 幕張メッセ千葉
  • 年月日: 20101016-20101018