• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

歯根膜神経終末における新規イオンチャネルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 21792064
研究機関新潟大学

研究代表者

原田 史子  新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (00397150)

キーワードASIC3 / ルフィニ神経終末 / 歯根膜 / 三叉神経節 / 機械受容器 / 機械感覚
研究概要

酸感受性イオンチャンネルacid sensing ion channel (ASIC)は、ENaC/DEG (degenerin)遺伝子スーパーファミリーに属する、非電位依存性陽イオンチャネルであり、特に、酸の感受、侵害受容、機械受容に関与することが知られている。しかしながら、三叉神経節由来の豊富な神経支配を受ける歯根膜において、ASIC3の局在、機能に関する報告はない。本研究では、マウスの上顎切歯歯根膜におけるASIC3の発現について、免疫組織化学的手法を用い検討を行った。さらに、歯根膜神経を支配する三叉神経節におけるASIC3の発現を、タンパクレベル(免疫組織化学的手法と定量的分析)ならびに遺伝子レベル(RT-PCR法およびin situ hybridization法)により検索した。マウス上顎切歯舌側歯根膜におけるASIC3の免疫染色では、太い軸索が複雑に分枝した樹枝状の歯根膜ルフィニ神経終末の特徴的形態を示した。一方、侵害受容性の自由神経終末として知られる細い神経線維には、ASIC3陽性反応は認められなかった。蛍光二重染色では、ASIC3の免疫陽性反応は、軸索神経には認められたが、終末シュワン細胞を含むシュワン細胞には認められなかった。三叉神経節においては、さまざまな大きさのニューロンがASIC3陽性を示したが、小型から中型の大きさのニューロンが強陽性を示し、特異的なcRNAプローベを用いたin situ hybridization法においても確認された。三叉神経節における定量的分析では、ASIC3陽性ニューロンの38%が、機械的受容を伝達する中型のニューロンに分類された。以上の結果から、ASIC3は、歯根膜ルフィニ神経終末において、機械受容に関与する分子として機能することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Detection of acid-sensing ion channel 3 (ASIC3) in periodontal Ruffini endings of mouse incisors.2011

    • 著者名/発表者名
      Rahman F, Harada F, Saito I, Suzuki A, Kawano Y, Izumi K, Nozawa-Inoue K, Maeda T.
    • 雑誌名

      Neurosci Lett.

      巻: 488(2) ページ: 1723-177

    • 査読あり
  • [学会発表] Multiple neurotrophins involve regeneration of the periodontal Ruffini endings after transection of rat inferior alveolar nerve.2010

    • 著者名/発表者名
      Ohishi M, Harada F, Maeda T.
    • 学会等名
      Society for Neuroscience 40th annual meeting
    • 発表場所
      San Diego,アメリカ合衆国
    • 年月日
      2010-11-14
  • [学会発表] Acid-Sensing Ion Channel 3 Expression in the Periodontal Ruffini Endings.2010

    • 著者名/発表者名
      Rahman F, Harada F, Kawano Y, Ohishi M, Nozawa-Inoue K, Saito I, Maeda T.
    • 学会等名
      IADR, 88th General Session & Exhibition
    • 発表場所
      バルセロナ,スペイン
    • 年月日
      2010-07-15

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi