本研究では、ラットの顎関節円板由来の線維芽細胞培養系を用い、関節円板に負荷される生体力学的な力を想定した伸長力と圧縮力を負荷することにより、コラーゲンおよびプロテオグリカンの発現にどのような影響を与え、顎関節円板に対してどのような変化をもたらすのかを解明する。また、弾性系線維とバーシカンの密接な関係性にも注目し、その相互作用による機能の解明を行うことを目的としている。 22年度の研究計画により、ラット顎関節円板由来の線維芽細胞系を用い、伸長力と圧縮力を負荷したときの弾性系線維とバーシカンの発現変化と相互作用の解析を行うことを目的とし行った。 ラット顎関節円板由来の線維芽細胞系を用い、リコンチャンバー上でMEM培地中(10%牛胎児血清)で1週間培養した。その後、細胞進展装置(STB-140、ストレックス社)を使用して、伸展刺激(1往復/30s)を加えて10日間培養し、弾性系線維(Fibrillin-1)とバーシカンの抗体で二重染色を行った。 二重染色の結果、ラット顎関節円板由来の線維芽細胞系に伸展刺激を負荷したときFibrillin-1とバーシカンの発現についての変化が認められた。
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