研究概要 |
申請者はこれまでに、平成17,18年度科学研究費補助金において、「Jansen型およびBlomstrand型骨・軟骨異形成症を発症させる変異型PTH/PTHrP受容体タンパクの細胞内局在とシグナリング経路の解析」を行い、Blomstrand型骨・軟骨異形成症の骨格異常がリガンド・受容体の結合能の欠如ばかりでなく、受容体タンパクの局在異常にも起因する可能性を見いだした。また、平成19,20年度科研費補助金において、「PTH/PTHrP受容体トランスジェニックマウスの作成・解析」を行うため、野生型PTH-R遺伝子の受精卵へのmicroinjectionを企業委託として進行させた。このような研究経緯をふまえ、本研究ではBlomstrand型変異PTH/PTHrP受容体の機能異常ついて、軟骨特異的なBlomstrand型PTH/PTHrP受容体トランスジェニックマウスの作製を行い、そのシグナリング経路と細胞分化異常をin vivoで解明することを目的とし、以下の実験を行った。 1.type II collagen promoter/enhancer cassetteに変異型PTH-R遺伝子を組み込んだvectorを構築し、マウス軟骨細胞のprimary cultureに一過性の発現を行いその機能を確認し、変異型PTH-R遺伝子の受精卵へのmicroinjectionを企業委託として進行させた。 2.胎生18日齢の胎仔を開腹により得た。 3.ジェノタイピングによるスクリーニングを行うため、固定前の胎仔の尾を切り取った。 4.胎仔は組織標本作製のため、固定を行った。 現在、軟骨異形成症様のphenotypeが認められ、次年度は組織学的解析を進める予定である。
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